:2024:11/21/17:06 ++ [PR]
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
:2010:08/01/00:12 ++ 制作過程晒し:音MAD編
しゃららしゃらりこきらきらり~☆
ベホイミです。
今回はちょっと特別な内容。
○音MAD制作、その裏側
我が同志にしてライバル、そして俺の嫁でもあるでんPが作品制作過程を公開してるので
自分も何となく晒してみようと思いついたのが今回の趣旨。パクリです。
折角なので、先日HaRuKarnival'10で公開した
Harukal Sound Showerをサンプルとして説明していきたいと思います。
「Sound it!」という別に優秀でも何でもない波形編集ソフト(有料)を使ってるので、
正直何の参考にもならないと思います。
また、"このソフト使ったほうがいいよ!"とアドバイスを頂いても、
現在の環境に慣れすぎていて、結局効率改善にはならないと思います。
ただ、
"性能の劣るソフトを使っていても、工夫次第でいろんなことが出来る"
ということを知って頂きたいな、と思います。
この記事が、皆様の動画制作の励みになると信じて。
では、どうぞ。
<何故"Sound it!"なのか?>
私が音MAD制作を始めたのは、2006年。ニコニコ動画がスタートする前の年です。
元々は、録音した音源を編集する、というだけの為に導入したソフトでした。
それが、2chの某スレでとある音MAD作品に出会ったことで、
「Sound it!を使えば、同じことが自分にも出来る」
と気づき、制作を開始したわけです。
Audacityや、Reaper等、このソフトより遥かに優秀なフリーソフトが存在する今、
特にこのソフトを使い続ける理由はありませんが、
このソフトに慣れすぎてしまって、他のソフトに慣れません。
よって、06からこのソフトを使い続けております。いわば、相棒です。
<音MAD制作過程>
この画像を元に説明していきます。
※クリックで拡大します
①音MAD制作用ウィンドウ
このウィンドウが音MAD制作の中心となります。
Sound it!は、マルチトラック編集が出来ません。
音MAD編集のソフトとしては致命的な欠点(そもそも音MAD作るためのソフトじゃないけど)
以前は、曲に素材を「重ねて貼りつけ」していくことで音MADを作っていたのですが、修正するのが非常に難しい。
その結果生み出されたのが現在の方法。
L(左耳)に原曲を置き、
R(右耳)に素材を配置していきます。
いかにも耳に負担がかかるやり方ですが、慣れてしまったので問題ない。
逆に、右耳から素材の音声がはっきりと聞こえることでノイズに気づきやすいという利点も一応あります。
このような作業を繰り返し、複数のファイルを制作。
最後に素材を配置したトラック(R)を、原曲に重ねていくことで完成させます。
「Harukal sound Shower」では、
①主旋律(鼻歌)
②副旋律(鼻歌)
③ベース音(鼻歌)
④リズムパート(「ヴァイ」「ウッ♪」)
⑤リズムパート(「じゃーん」「どんがらがっしゃん」)
⑥リズムパート(「バキッ」)
の6パートを制作、最後に原曲と合成。
このようにして、
強引にマルチトラックを実現させています。
ね、面倒でしょう?(CV:ボブ・ロス)
ここで蛇足。
罵倒曲だろうが、けけロイドだろうが、作り方は同じ。
罵倒曲の場合は、少ないと2トラックで済みますが、
「IOREEZE」は4トラック、3QpartyのTHE IORIは6トラック程制作しています。
②リズムマーカー
測定したBPMを元に、16分音符ごとにマーカーが配置されています。
これを目安にして音素材を配置していきます。
「Reaper」っぽいことを強引に行なっているわけです。
このマーカーはあくまでも目安。
マーカーより少し早めに設置したほうが良い場合もあります。
大事なのは聞いたときに感じる印象です。
マーカー配置の仕方は割愛。Sound it!ユーザーにしか分からないでしょうし。
Reaperのように自動でやってくれる機能ではないのですが、別に面倒な作業でもないです。
万が一ユーザーがいらっしゃったら、お教えいたします。たぶん居ないでしょうが。
③素材ウィンドウ
一つのソフトのウィンドウ上で素材ウィンドウを複数展開できるのがSound it!のそれなりの強み。
画面でひらいているのは鼻歌素材。
一つのファイルに、春香さんの鼻歌素材が3オクターブ分程集められています。
ここからコピー→制作ウィンドウのRトラックに配置→加工・調整をひたすら繰り返し、音MADは作られています。
非効率的?忍耐さえあればどうにかなる!!
④エフェクト
これを使って素材にエフェクトを掛けていきます。
主に使うエフェクトはこんな感じ。
●ピッチシフト
素材の音程を調節する。半音の1/100の制度で調節可能。
●リバーブ
音を反響させるエフェクト。主にミックスの段階で使用。
●ディレイ
音を遅れて聞こえさせるエフェクト。やまびこのような効果を与えます。最近だと3Qpartyの「Fly to Ecstacy」で使いましたね。
●タイム・コンプレッション
ピッチを変えず再生速度を変えるエフェクト。主に素材の再生速度を調整。
●グラフィックイコライザ
特定の音域を強調したりするエフェクト。素材から不要な音を取り除くのにもちょっとだけ役に立つ。
他にもいろいろとありますが、使用頻度が高いのはこの辺。
Sound it!はVSTプラグインが使用できないのですが、現状ではさほど問題なし。
どうしてもSound it!に無いエフェクトはAudacityやSound Engineでかけます。詳しくは後述。
<その他使用ソフト>
ここまでSound it!を紹介してきたわけですが、
さすがにこれだけで制作するのは厳しいので、いくつかフリーソフトの力を借りたりします。
●BPM Analyzer
BPMを測定。マーカー配置に必須。動画制作でも活躍します。
●Audacity
不慣れなソフトですが、たまに使用。とにかくエフェクトが優秀。
「HARUKAL SOUND SHOWER」では時報のリズムに合わせるために、
BPM125の曲をBPM120に変更するために使用しました。
●Sound Engine
ボーカル抽出、あるいはボーカル消去のエフェクトが手軽な割に極めて優秀。いちいちwavに直さないと読み込まないのが難点。
状況に応じていろいろ使い分けるのが寛容。
いろいろと説明を省きましたが、
こんな感じでベホイミProjectの音MADは作られていきます。
製作時間ですが、
「HARUKAL SOUND SHOWER」は7/23~7/27の5日間ほどで作ったことになります。
製作スピードは、ソフトのスペックや効率もありますが、
使い手がどこまでそのソフトに慣れるか、使いこなすか、によるところが大きいかなと思います。
住めば都というように、使い慣れればどんなソフトも強力なツールになりうる、と私は思います。
ニコマスで音MAD、というと、
素材の少なさや、流行素材ではないこともあってあまり見かけませんが、
PV程金銭的投資もせず、
ノベマスや架空戦記程、文才、経験量も要らず、
ただ作り方を知るだけで手を出せるジャンルなので、この記事で興味を持った、という方、作ってみてはいかがでしょうか。
定期的に開催される音MAD晒しイベントにぶつければ、処女作でもそれなりの伸びが期待できると思いますよ。
ただし"Sound it!"を使うのはオススメしませんがね!w
素直にAudacityかReaper使っておけばいいと思いますよ。
「Sound it!」、お前とタッグを組むのは俺だけで十分さ、なあ、相棒。
まあ、もしベホイミと同じ方法でやってやるんだ!っていう極度の変わり者がいたら相談に乗りますとも。
音MADが完成したらいよいよ動画制作に入っていくわけですが、
動画制作晒しは……需要あるのかな?
まあ、また別の機会に、ということで。
たまにシンクロを褒めていただくことがあるので、私なりのシンクロ観、というのを書いてみても面白いかもしれませんね。
というわけで今回はこの辺で。
まるキュン!りせチーズ♪
ベホイミでした。長文を読んでいただきありがとうございました。
ベホイミです。
今回はちょっと特別な内容。
○音MAD制作、その裏側
我が同志にしてライバル、
自分も何となく晒してみようと思いついたのが今回の趣旨。パクリです。
折角なので、先日HaRuKarnival'10で公開した
Harukal Sound Showerをサンプルとして説明していきたいと思います。
「Sound it!」という別に優秀でも何でもない波形編集ソフト(有料)を使ってるので、
正直何の参考にもならないと思います。
また、"このソフト使ったほうがいいよ!"とアドバイスを頂いても、
現在の環境に慣れすぎていて、結局効率改善にはならないと思います。
ただ、
"性能の劣るソフトを使っていても、工夫次第でいろんなことが出来る"
ということを知って頂きたいな、と思います。
この記事が、皆様の動画制作の励みになると信じて。
では、どうぞ。
<何故"Sound it!"なのか?>
私が音MAD制作を始めたのは、2006年。ニコニコ動画がスタートする前の年です。
元々は、録音した音源を編集する、というだけの為に導入したソフトでした。
それが、2chの某スレでとある音MAD作品に出会ったことで、
「Sound it!を使えば、同じことが自分にも出来る」
と気づき、制作を開始したわけです。
Audacityや、Reaper等、このソフトより遥かに優秀なフリーソフトが存在する今、
特にこのソフトを使い続ける理由はありませんが、
このソフトに慣れすぎてしまって、他のソフトに慣れません。
よって、06からこのソフトを使い続けております。いわば、相棒です。
<音MAD制作過程>
この画像を元に説明していきます。
※クリックで拡大します
①音MAD制作用ウィンドウ
このウィンドウが音MAD制作の中心となります。
Sound it!は、マルチトラック編集が出来ません。
音MAD編集のソフトとしては致命的な欠点(そもそも音MAD作るためのソフトじゃないけど)
以前は、曲に素材を「重ねて貼りつけ」していくことで音MADを作っていたのですが、修正するのが非常に難しい。
その結果生み出されたのが現在の方法。
L(左耳)に原曲を置き、
R(右耳)に素材を配置していきます。
いかにも耳に負担がかかるやり方ですが、慣れてしまったので問題ない。
逆に、右耳から素材の音声がはっきりと聞こえることでノイズに気づきやすいという利点も一応あります。
このような作業を繰り返し、複数のファイルを制作。
最後に素材を配置したトラック(R)を、原曲に重ねていくことで完成させます。
「Harukal sound Shower」では、
①主旋律(鼻歌)
②副旋律(鼻歌)
③ベース音(鼻歌)
④リズムパート(「ヴァイ」「ウッ♪」)
⑤リズムパート(「じゃーん」「どんがらがっしゃん」)
⑥リズムパート(「バキッ」)
の6パートを制作、最後に原曲と合成。
このようにして、
強引にマルチトラックを実現させています。
ね、面倒でしょう?(CV:ボブ・ロス)
ここで蛇足。
罵倒曲だろうが、けけロイドだろうが、作り方は同じ。
罵倒曲の場合は、少ないと2トラックで済みますが、
「IOREEZE」は4トラック、3QpartyのTHE IORIは6トラック程制作しています。
②リズムマーカー
測定したBPMを元に、16分音符ごとにマーカーが配置されています。
これを目安にして音素材を配置していきます。
「Reaper」っぽいことを強引に行なっているわけです。
このマーカーはあくまでも目安。
マーカーより少し早めに設置したほうが良い場合もあります。
大事なのは聞いたときに感じる印象です。
マーカー配置の仕方は割愛。Sound it!ユーザーにしか分からないでしょうし。
Reaperのように自動でやってくれる機能ではないのですが、別に面倒な作業でもないです。
万が一ユーザーがいらっしゃったら、お教えいたします。たぶん居ないでしょうが。
③素材ウィンドウ
一つのソフトのウィンドウ上で素材ウィンドウを複数展開できるのがSound it!のそれなりの強み。
画面でひらいているのは鼻歌素材。
一つのファイルに、春香さんの鼻歌素材が3オクターブ分程集められています。
ここからコピー→制作ウィンドウのRトラックに配置→加工・調整をひたすら繰り返し、音MADは作られています。
非効率的?忍耐さえあればどうにかなる!!
④エフェクト
これを使って素材にエフェクトを掛けていきます。
主に使うエフェクトはこんな感じ。
●ピッチシフト
素材の音程を調節する。半音の1/100の制度で調節可能。
●リバーブ
音を反響させるエフェクト。主にミックスの段階で使用。
●ディレイ
音を遅れて聞こえさせるエフェクト。やまびこのような効果を与えます。最近だと3Qpartyの「Fly to Ecstacy」で使いましたね。
●タイム・コンプレッション
ピッチを変えず再生速度を変えるエフェクト。主に素材の再生速度を調整。
●グラフィックイコライザ
特定の音域を強調したりするエフェクト。素材から不要な音を取り除くのにもちょっとだけ役に立つ。
他にもいろいろとありますが、使用頻度が高いのはこの辺。
Sound it!はVSTプラグインが使用できないのですが、現状ではさほど問題なし。
どうしてもSound it!に無いエフェクトはAudacityやSound Engineでかけます。詳しくは後述。
<その他使用ソフト>
ここまでSound it!を紹介してきたわけですが、
さすがにこれだけで制作するのは厳しいので、いくつかフリーソフトの力を借りたりします。
●BPM Analyzer
BPMを測定。マーカー配置に必須。動画制作でも活躍します。
●Audacity
不慣れなソフトですが、たまに使用。とにかくエフェクトが優秀。
「HARUKAL SOUND SHOWER」では時報のリズムに合わせるために、
BPM125の曲をBPM120に変更するために使用しました。
●Sound Engine
ボーカル抽出、あるいはボーカル消去のエフェクトが手軽な割に極めて優秀。いちいちwavに直さないと読み込まないのが難点。
状況に応じていろいろ使い分けるのが寛容。
いろいろと説明を省きましたが、
こんな感じでベホイミProjectの音MADは作られていきます。
製作時間ですが、
「HARUKAL SOUND SHOWER」は7/23~7/27の5日間ほどで作ったことになります。
製作スピードは、ソフトのスペックや効率もありますが、
使い手がどこまでそのソフトに慣れるか、使いこなすか、によるところが大きいかなと思います。
住めば都というように、使い慣れればどんなソフトも強力なツールになりうる、と私は思います。
ニコマスで音MAD、というと、
素材の少なさや、流行素材ではないこともあってあまり見かけませんが、
PV程金銭的投資もせず、
ノベマスや架空戦記程、文才、経験量も要らず、
ただ作り方を知るだけで手を出せるジャンルなので、この記事で興味を持った、という方、作ってみてはいかがでしょうか。
定期的に開催される音MAD晒しイベントにぶつければ、処女作でもそれなりの伸びが期待できると思いますよ。
ただし"Sound it!"を使うのはオススメしませんがね!w
素直にAudacityかReaper使っておけばいいと思いますよ。
「Sound it!」、お前とタッグを組むのは俺だけで十分さ、なあ、相棒。
まあ、もしベホイミと同じ方法でやってやるんだ!っていう極度の変わり者がいたら相談に乗りますとも。
音MADが完成したらいよいよ動画制作に入っていくわけですが、
動画制作晒しは……需要あるのかな?
まあ、また別の機会に、ということで。
たまにシンクロを褒めていただくことがあるので、私なりのシンクロ観、というのを書いてみても面白いかもしれませんね。
というわけで今回はこの辺で。
まるキュン!りせチーズ♪
ベホイミでした。長文を読んでいただきありがとうございました。
PR